美的なアンデルセン
2005年6月9日掲載
おはなし絵本クラブがおくるアンデルセンの絵本第3弾は『はだかの王さま』です。
私たちが『はだかの王さま』というタイトルで親しんでいるこのお話ですが、『皇帝の新しい服』が原題で、アンデルセンは、スペインの作家、ドン・ファン・マヌエルの教訓物語集成の一編からお話のアイデアを得ています。
時を経て、アンデルセンの新たな世界を描き出したのは、こみねゆらさんです。繊細なタッチでこれまでの『はだかの王さま』では見られなかった、新しい王様像を完成させました。こんなにも美しい裸の王様に出会うのは、初めてではないでしょうか?
こみねさんは、絵本画家、人形作家としてもご活躍です。東京芸術大学美術学部油画専攻され、同大学の大学院を卒業後、フランス留学の政府給費留学生として渡仏、8年半フランスで過ごされました。1992年、初の絵本『Les deux Soeurs』を出版、帰国後は、絵本をはじめ、書籍の表紙、挿絵や、見るものを虜にする魅惑的な創作人形を手掛けていらっしゃいます。
また最近では、作家江國香織さんとのコラボレーション絵本『おさんぽ』『すきまのおともだち』(2冊ともに白泉社)も話題になっています。
21世紀によみがえるエスプリのきいた『はだかの王さま』は、美しい絵とともに心に残る絵本です。読み終えた後に、王さま、家来、ペテン師、子供など、それぞれの立場で「おろかな人には見えない服があると言われて、本当に見えなかったらどうかな?」とぜひ親子で話し合ってみましょう。
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